季節の草花 秋

更新日:2015.11.21

カテゴリ:自然

ハンゴンソウ(反魂草)

ハンゴンソウ (反魂草)

本州中部以北、朝鮮、中国、アジア北東部に分布。日当りのよい湿った草原などに分布する大型の植物。昔は仏様に供えていたので「反魂草」と書く。大きな葉は羽状に3~7に分裂していて目立ちます。8~10月に黄色花が多数咲き見事です。盆花として仏前に供える地方もあります。
キク科 キオン属

ゲンノショコ(現証拠)

ゲンノショコ (現証拠)

北海道~九州、朝鮮、台湾、千島に分布しています。ゲンノショウコは、夏から秋に白色か紅色の花をつけます。タンニンを含み古くから、下痢止めとして乾燥した茎葉を煎じて飲むと、20分ぐらいで効果が現れ、「現の証拠」と名付けられたそうです。県内では白色花が多い地域と紅色花が多い地域と混生している地域とがあるようです。
フウロソウ科 フウロソウ属

サワギキョウ(沢桔梗)

サワギキョウ (沢桔梗)

北海道~九州の山野の湿地に生える多年草です。朝鮮、中国、シベリア東部、千島、サハリン、カムチャッカの広い地域にみられます。花期は8月~9月で、茎の上部に濃い紫色の花をたくさんつけます。聖高原の湿地にも群生しており独特の花の形が目を引きます。ロベリンという有毒物質が含まれています。
キキョウ科 ミゾカクシ属

オトコエシ(男郎花)

オトコエシ (男郎花)

北海道~奄美、朝鮮、中国。道路の崩落あと地や裸地にパイオニア的に生育しているのもよく見かけます。草姿はオミナエシに似ているが、やや大きい。オミナエシの黄色の花に対し、オトコエシの花は白く、8~9月頃に咲きます。オミナエシ(女郎花)とオトコエシ(男郎花)とを対比して名付けたものだそうです。
オミナエシ科 オミナエシ属

クルマバナ(車花)

 クルマバナ (車花)

北海道~九州、朝鮮、千島に分布しています。花が車座に輪生して咲く。山野の日当りのよい草地に生え、高さ20~80㎝。茎は四角形でまばらに下向きの毛が生える。8~9月頃唇形で淡紅色、数段に輪生し和名の由来となっています。葉は対生し、卵形または長卵形で基部は丸く、5~15㎜の柄があります。よく似た種類にヤマクルマバナ、ミヤマクルマバナなどがあります。
シソ科 トウバナ属

ジャコウソウ(麝香草)

ジャコウソウ (麝香草)

北海道南部~九州に分布。日本固有。茎や葉を揺するとほのかな香りがすることから、ジャコウ鹿の香に例えられたといいます。湿気の多い林内や沢沿いに生える多年草。四角形の茎がやや斜めに多数伸びる。葉は長楕円形で先は鋭く尖る。花は葉えきに数個つく。花冠は筒状で、上唇より下唇が長く、先が3裂。8~9月淡紅紫色花の美しい花が咲きます。
シソ科 ジャコウソウ属

ヤマハギ(山萩)

ヤマハギ (山萩)

北海道~九州、朝鮮、中国、アムール地方に分布。秋の七草のひとつでもあり日本の秋を代表する植物の一つでもあります。高さ3mほどのマメ科の植物。別名ハギ、エゾヤマハギでハエギ「生え芽」が転化したものといわれていますが他にもいくつかの説があるようです。茎葉は家畜の飼料として大変重要視された時代もありましたが、現今は眺めて楽しみ癒されています。聖高原スキー場でもよく似たマルバハギと混生していて多くの人が楽しんでいます。
マメ科 ハギ属

オミナエシ(女郎花)

オミナエシ (女郎花)

北海道~九州、朝鮮、中国北部、千島、サハリン、東シベリアに分布。秋の七草の一つで古人から親しまれている花です。万葉集に「あきののに さきたるはなを およびをり かきかぞふれば ななくさのはな はぎのはな をばなくずばな なでしこのはな をみなへしまたふじばかま あさがほのはな」とあるように、オミナエシは秋の七草のひとつで、初秋の澄み切った青空の下で黄金色の花は、非常によく映えて似合います。日当たりのよい原野に普通に見られます。日本では古くから、この草をオミナエシとかチメグサと呼んでいます。「源氏物語」の「女郎花」と記述されているのがオミナエシだそうで、花期が長くいつまでも人々を楽しませてくれています。
オミナエシ科 オミナエシ属

マツムシソウ(松虫草)

マツムシソウ (松虫草)

北海道~九州に分布。日本国有。山地特に高原などに生えています。高さ40~70㎝。頭花は、紫色で径約4㎝、8~9月頃に咲きます。下に緑色の総苞が2列に並ぶ。花冠のうち周辺のものは4裂して外側の破片は大きく舌状、内部のものは4裂し小さい。果実は長さ4㎜で刺状の剛毛が5~8本。名前は、マツムシの鳴くころから開花するためついたようですが、本当のところははっきりしないようです。高原を代表し風情を高める植物の一つで聖山一帯にもわずかに見られます。
マツムシソウ科 マツムシソウ属

ツルリンドウ(蔓竜胆)

ツルリンドウ (蔓竜胆)

北海道~九州、朝鮮、中国、サハリン、千島に分布。山地の木陰に生えるつる性の多年草。花は8~9月に咲き淡い紫色で長さは3cm程です。花が終わると中から突き出すようにして赤い実ができ、雪が降るまで楽しめます。極々稀にシロバナツルリンドウが見られます。
リンドウ科 ツルリンドウ属

タムラソウ(田村草)

タムラソウ (田村草)

本州~九州、朝鮮半島に分布する。花はアザミに似ているが、葉にトゲがないので容易に区別できます。山野の草原では9~10月に紅紫色の花(花の色には生育地により濃淡があります)が咲き、茎丈が高いので日当たりのよい場所でよく目立ちます。
キク科 タムラソウ属

アキノキリンソウ(秋麒麟草)

アキノキリンソウ (秋麒麟草)

北海道~南西諸島、朝鮮半島に分布。秋を代表する山野草。丈は40~80cm。日当りのよい山地の広い地域によく見られる多年草です。8月~10月頃黄色い小さな花を穂状につけています。別名アワダチソウ(泡立草)。形態的変異が多く各生育地によっていろいろな型がありますが聖高原のものは一般的な型になるようです。
キク科 アキノキリンソウ属

ミゾソバ(溝蕎麦)

ミゾソバ (溝蕎麦)

北海道~九州、アジア北東部に分布。秋の原野ではタデ科の主役となっています。果実がソバに似ていること、湿気の草地や水田の溝などに咲くことから、ミゾソバと名付けられました。葉の形が牛の頭のような形をしていてウシノヒタイともいいよく目立ちます。8~10月頃白色の花がたくさん咲くので見事です。
タデ科 イヌタデ属

サクラタデ(桜蓼)

サクラタデ (桜蓼)

本州~琉球、朝鮮に分布。水辺に生える、50~100cmになる多年草。花穂は細長くややまばらに5弁の淡紅色の花をつける。8~9月頃に咲きやや花が大きいので目立ちます。
タデ科 イヌタデ属

ツリガネニンジン(釣鐘人参)

ツリガネニンジン (釣鐘人参)

北海道~琉球、サハリン、千島に分布。山野のススキ草原や溜池の堰堤などに生育する多年草で、キキョウなどと共に、秋の到来を感じさせる植物の1つです。和名は釣り鐘状の花が咲き、大きな根を朝鮮人参に例えたもの。8月~9月に可憐な青紫色の花を咲かせます。個体変異が多く地方によっていろいろな名前がつけられています。村内にも茎葉に特に毛の多い形のものが見られシラゲシャジンといわれています。
キキョウ科 ツリガネニンジン属

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)

ヨツバヒヨドリ (四葉鵯)

北海道~九州、サハリン、千島に分布。高さは80㎝前後。葉は3~6個が輪生し、長楕円形で長さ10㎝くらいです。秋の草原を彩る野生の一つでもあります。7~10月頃に淡紅紫色の花が咲きます。変化が多く地域によっていろいろな型が見られます。フジバカマと混同され易いがフジバカマの野生はなかなか見られないといいます。
キク科 ヒヨドリバナ属

センブリ(千振)―別名トウヤク(当薬)

センブリ(千振)別名トウヤク (当薬)

北海道~九州に分布し日当たりの良い草地に生えています。苦い胃の薬として有名ですが、洗眼液や脱毛症にも用いられます。白に紫色の筋のある花は小さく可憐です。10月頃に咲き、聖湖周辺にも群生しているのが見られ、散策する人々の心を癒してくれます。千回振り出してもまだ苦いということから名付けられたといいます。
リンドウ科 センブリ属

ゴマナ(胡麻菜)

ゴマナ (胡麻菜) 

本州の日当りのよい山地の草原などによく見られる多年草です。日本固有。高さ1~1.5メートル。茎の先に多数の小枝を分け、小形の頭花を散房状に多数つける。頭花は径1.5cmほどで、9~10月に咲き舌状花は白く、筒状花は黄色で、ともに冠毛を持つ。聖高原のあちらこちらによく見られ初秋の雰囲気をただよわせています。
キク科 シオン属

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