季節の草花 春

更新日:2015.11.25

カテゴリ:自然

キバナノアマナ(黄花甘菜)

キバナノアマナ

北海道~九州、ユーラシアに分布。春一番に見られる花の1つで、黄色い花を付けアマナに花の形が似ている。低地の明るい林床に生える多年草。葉は粉がふいたような白っぽい緑色で特徴的。花の直径は2cmあまりで、6枚の花被片があります。
ユリ科 キバナノアマナ属

コブシ(辛夷) 

コブシ (辛夷) 

北海道~九州、清州島に分布する落葉高木。山に春を呼び農作業のめやすにもされる植物として歌にも歌われています。果実の集まりやつぼみをこぶしに見たてて名付けられたといわれています。よく似た種類にタムシバがあり混生していて間違えることもあります。麻績村木として平成8年10月にしていされました。
モクレン科 モクレン属

花梨 (カリン)の花

花梨 (カリン)の花  

カリンは、落葉性の高木で高さが8mくらいにもなる。棘(とげ)状の小枝があって樹皮は緑褐色で麟片状にはがれて雲紋状になる。花は、4~5月ころに短枝の頂上に1個咲く。花弁(かべん)は5枚で淡紅色の楕円形。花径は2~3cm。雄ずいは多数。果実は初め淡緑色ですが黄色に熟し、大きく長い西洋梨形。大きさは10~15cm。カリンとマルメロはよく混同されます。信州ではマルメロをカリンといい、カリンをマルメロと呼んでいるところが多いようです。 果実は麻績村の特産品として加工されています。

クサボケ(草木瓜)

クサボケ(草木瓜) 

ジナシ(地梨)

本州~九州、日本固有の落葉小低木。各地の山野、陽の当たる場所に多い。高さ約30cm。枝にとげが多く、葉は平滑、円い托葉がある。春、朱色の五弁花を開く。夏~初秋に酸味ある球形の果実を結ぶ。果実をジナシ(地梨)という。黄色に熟し香りもよく果実酒としての利用も多い。ジナシは麻績村の特産品として地梨ワインに加工されています。
バラ科 ボケ属

ショウジョウバカマ(猩猩袴)

ショウジョウバカマ (猩猩袴)

北海道~九州、朝鮮、サハリンに分布。山地の湿地に見られる多年草。花茎の高さ20㎝程度。葉は根出葉で倒披針形。早春に開花。名前の由来は、花が能楽の「猩々(しょうじょう)」の赤頭の毛にたとえているといいますが、はっきりしたことはわからないということです。聖高原スキー場でもよく見られ人気となっています。ところによっては純白花咲もあるといいます。
ユリ科 ショウジョウバカマ属

オキナグサ(翁草)

キナグサ (翁草)

本州~九州、済州島、中国に分布。日当たりの良い草地等の比較的乾燥しているところに見られる高さ20㎝程度の多年草。4~5月に暗赤紫色の花が咲き終わると全体に長い白毛を密生し翁の白髪を思わせます。以前は各地の草原にふつうに見られたのが現在は殆んど見られなくなってしまいました。
キンポウゲ科 オキナグサ属

カタクリ(村花)

カタクリ (村花)

北海道~九州、朝鮮、中国、サハリンに分布する多年生で、古くはカタカゴと呼びました。カタカゴとは傾いた籠という意味で、よく開いてそり返った花びらを籠に例えたのでしょう。地中深くに球根があり、この球根からデンプン(片栗粉)をとったのでカタクリの名が残りました。花が散って実がこぼれ、実生が花を咲かせるまでに7年~8年もの長い歳月を要します。カタクリは適度に湿り気と光があり、水はけのよい土地を好みます。春先に芽をだし花を咲かせて夏から秋、冬の間は地上から姿を隠してしまいます。平成8年10月に麻績村花に指定されています。聖高原付近にも群生地がありカタクリを守る会では保護、増植にも励んでいます。
ユリ科 カタクリ属

ヒトリシズカ(一人静)

254061922655b

北海道~九州、朝鮮、中国東北部、千島列島南部に分布する多年草。全国の山地の林、とくに日陰地に自生する。茎は20cm内外、頂に楕円形の4葉を輪状につける。早春、白色の細花穂を、1~2本つける。別名「マユハキグサ」「ヨシノシズカ」。漢名、及己。一説に、義経が静御前にちなんでつけたという。近似種のフタリシズカ(二人静)は、静御前とその亡霊を表すともいう。日陰の白い花に特有な陰のある華やかさがあり人気を誘っています。
センリョウ科 チャラン属

イチリンソウ(一輪草)

254064597701b

本州~九州に分布。日本固有。各地の草地に自生しています。観察用にも栽培されている。茎の高さ約20cm。葉は3回3出の複葉で、小葉には深い切れ目があります。早春、約10cmの花柄を出し、微紅紫色を帯び、梅の花に似た花を1輪開きます。花は5~6弁で花弁状に見えるのはがく片で花弁ではありません。近緑種にニリンソウ、キクザキイチリンソウ(イチゲ)がある。別名「イチゲ(ソウ)」。「イチゲ」は「一華」と書き、花が1つであることからついた。ハクサンイチゲなども同じ由来からつきました。
キンポウゲ科 イチリンソウ属

ニリンソウ(二輪草)

254065763701b

北海道~九州、朝鮮、中国北部、アムール地方に分布する多年草。全国の丘陵地や平地の林の中に自生する。とくにやや日陰のところに多く見られる。茎は柔軟で、高さ10~20cm。春に白い花を開く。山地にしばしば群生し、観賞用にも栽培している。キンポウゲ科の花の中では数少ない無毒の花で山菜としても食用される。先端の苞葉の間から花茎を出し、通常2個の花をつけるが、1個や3個の場合もある。白い花弁状に見えるのはがく片で花弁はありません。別名フクベラ。仲間にイチリンソウ(一輪草)、サンリンソウ(三輪草)があります。聖高原でもよくみられ最近は直ぐ近くの山麓に大群落が発見され話題になっています。
キンポウゲ科 イチリンソウ属

ミズバショウ(水芭蕉)

254066117701b

北海道~本州、千島、サハリン、カムチャッカ、ウスリーの寒い地方に分布。花びらのような白いものは、実際は葉が変形したもの(仏炎苞;ぶつえんほう)で、仏炎苞の中央にある円柱状の部分が花序(肉穂花序;にくすいかじょ)で、その表面に小さな花が多数ついています。ミズバショウには花びらはありません。花が終わった後、本格的に葉を伸ばし始める。花を咲かせる株ならば、最低でも30cm、大きな株であれば1m近いバショウのような大きな葉を広げます。早春に周りの雪をとかしながら仏炎苞をのばしてきます。聖高原では湿地へ植栽し生育のようすを観察しています。
サトイモ科 ミズバショウ属

タチツボスミレ(立壺菫) 

254065620701b

北海道~琉球、朝鮮、中国、台湾の平地~山地に最も普通にみられるスミレです。人家周辺から道端や山地まで生育環境は広い。花の頃は丈は10cmほどだが花の後は30cmほどに伸びる。4~6月頃に咲きます。花色は普通やや空色を帯びた淡紫色だが変異が多い。よく似た種類が多く分類がむずかしいといわれています。花や葉柄のもとに櫛の歯のように深く裂けた托葉がある。万葉集や枕草子のつぼすみれはツボスミレではなく、タチツボスミレではないかといわれています。
スミレ科 スミレ属

このページの先頭へ戻る